「発達障害のある子どもの小学校対策は何をしたらいいのかな?」
「学校はどうやって選んだらいいのかしら?」
こういった疑問にお答えします。
〇この記事の内容
この記事を読むことで、発達障害のある我が子が小学校に上がる前にどんなことに気を付けたらいいのか?どうやって学校選びをしていったらいいのか?そういったことが具体的に分かるようになります。
〇筆者の紹介
発達障害(自閉症スペクトラム)のある6歳の息子をもつ母が自身の経験をもとに書いています。
発達障害のある子どもの小学校対策は何をしたらいいのか?
結論として、対策は大きく分けて3つです!
- 入学の2~3年前から通学可能エリアの学校公開を毎回見て回る
- 幼稚園や保育園の先生に小学校に向けた準備を一緒にしてもらう
- 子供の紹介(取扱説明書)を作る
その1:入学の2~3年前から通学可能エリアの学校公開を毎回見て回る
⇒何回も見学することで雰囲気が分かり、子供に合う学校が決められるから
多くの小学校が年に2回以上の学校公開を開催しています。この期間は関係者以外も校内を自由に見て回ることができるので、学校の雰囲気や生徒と先生の様子を観察したりしましょう。また使用している教材なども同じ公立校でも違っていたりするので、勉強が苦手な子供にとっては、教材の選択肢が多い学校の方が安心できることもあります。
また、区役所(我が家は墨田区です)で10年以上就学に向けた部門に勤務している方からの情報では、
「発達障害の子ならではの勘と言うか不思議な力なのか、理由は本人にも良くわかなくても、『この場所好きだなとか、ここは嫌』という感覚みたいなものが働いたり感じたりするっていうのはよく聞くんですよ」
というのを教えて頂きました。
実際我が家も、就学の4年前(こどもが2歳の時)からまずは親だけ学校公開のたびに見学に行き、子供が年中の年からは一緒に見て回っていました。
やはり息子も学校の好き嫌いがはっきりしていて、学校を絞っていくのにとても参考になりました。
1度や2度の見学のみで判断したり、見極めたりできることではないので、可能な限り早いうちから何回も見ておくと、それだけ考える時間も判断材料も揃います。
また、本来なら年長の時にもう一度息子を連れて一緒に見て決めようと思っていたのですが、コロナウイルスの影響で学校公開の中止が相次ぎました。
こういうこともあるので、やはり早くから見て回っていたことは本当に良かったと思っています。
≪学校を絞り込む際にポイントにしたこと≫
- 見学時にその学校を息子が嫌がらなかったこと
- 親自身も気に入る。もしくはマイナスイメージを感じないこと
- 既に兄弟が通ってるママ友に感想を定期的に聞いてみる
- 分からないことは直接学校か区役所に電話や出向いて質問をする
- 雨の日も炎天下でも息子の足で通える範囲内であること
その2:幼稚園や保育園の先生に就学に向けた準備を一緒にしてもらう
⇒親と先生が一緒に同じ方向をみること、問題点を共有すること、そしてそれを具体的に先生から小学校へ申し送ってもらうため
年長クラスの先生は、小学校へ上がるための準備や対策に詳しいです。さらに集団生活の場である幼稚園や保育園での我が子に関しては、親よりも子供のことを熟知していますので、我が子がこのまま小学校に上がったら困ってしまうことを具体的にどうしたらいいのか?自宅でできる取り組みも含めて相談すると良いと思います。
家ではなかなかできないことも、保育園でみんな一緒だとできたりすることもありますし、先生に教えてもらうことはちゃんと聞ける子も多いです。
我が家では、何度親が翌日の準備を自分ですることを促しても、いつも1日坊主だったのですが、先生がお話してくれて、お約束し、できたら表にシールを貼るなどの取り組みをみんでやってくれたので少しずつですが、できる日も増えてきました。
また、他害(他人を叩いたり、蹴ったりすること)も多かったのですが、言葉で伝えること、暴力がどうしてダメなのか?毎回毎回丁寧に対応してくれたことで、小学校になるまでにあと2か月!というころに本当に突然、減ってきました。
これに関しては物心ついたころからずっと悩んでいて、家庭でも保育園でもほぼ5年がかりで取り組んできました💦
これらのことを幼稚園や保育園の先生から直接小学校の先生への申し送りをする際に、細かく伝えてもらうことがとっても重要になってきます。
そしてそれをしっかりお願いするためにも、普段から担任の先生はもちろん幼稚園や保育園自体とのコミュニケーションをしっかり測っておくことが大切です。
≪参考までに、我が家が保育園の先生にお願いしたこと≫
- 他害をやめさせたい
- 暴言がひどい
- 身支度ができない
- 説明を理解するのに時間がかかる
その3:子供の紹介(取扱説明書)を作る
⇒これを作る理由は我が子がどんなこどもなのか?を理解してもらうためです。
家電やパソコンを購入すると必ず取り扱い説明書が付いてきます。
その役割はその機械がどういう特徴で何ができるのか?ということがそれを見たらすぐに分かるようにするために必要だからです。
子どもも同じです。小学校の先生は、全く知らない子供たち30人を一斉に引き受けていくのですから、一気に理解してほしいと言っても無理があります。だから、あらかじめ紹介状を書き手渡しておくと、大まかでも息子というこどもがどんな特徴のある子なのか?ということを頭の片隅にでも入っている状態からのスタートになるのです!
紹介の内容は、子供の特徴や発達に関してをできるだけ詳しく、事例をたくさん載せるとよりイメージがつきやすくなります。
自宅で行っている取り組みなどを、写真や図にして現すとわかりやすいのでお勧めです。
この紹介文は作成するのに、そこそこ時間がかかるので早めに取り組みましょう。
そして出来上がったら、保育園の先生やお習い事の先生など、我が子のことを良く知っていてかつ、教える立場にある方に見て頂いき、助言を仰ぐとより分かりやすい、親からの視点だけでない我が子のことが紹介できる内容になると思います。
因みに我が家は、保育園の先生、通っている区の発達支援の心理の先生、そしてピアノ教室の先生に見て頂きました。
おわりに
息子が生まれてわりとすぐに「あれ?この子ちょっと違うかもしれない」と思い、そのは勘は見事に的中しました。
3歳の時にはグレーゾーン、6歳の今は自閉症スペクトラムと診断がついています。
あと1年時間があったら、小学校にも適応できそうなのに。。。と切実な思いがありますが、こればかりはどうしようもありません。
どんなに手を尽くしても安心できることはありませんが、せめて不安要素を一つでも解消して小学校に行けるように。
『息子には他の子どもたちと同じように、小学校に上がることを楽しみにしてほしいし、実際に楽しんでほしい』
そんな気持ちで私なりに立てた対策です。
区の発達支援の先生をはじめ、心理療法、作業療法、運動療法の施設の先生、保育園の先生方にご指導いただき、取り組んできたことは息子にとっての土台になっていると思います。
このブログが少しでも困っている親御さんの参考になれば幸いです。